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日米のトレーニング観の違い -ラクテイトカーブとパワーカーブ-

2009年02月11日 13:26






 約1週間振りにネット環境が戻り、通常通り家から更新が出来ます。どうやら、アパートメントのオーナーが料金支払いを滞納していたらしく、ネットを止められていたようです。そのうち、電気・ガス・水道までも止められる日が来るのではないかと不安な残り2ヶ月を過ごさなくてはいけません。今更引っ越しも面倒ですし、不幸の再来がない事を願うのみです。




 さて、今週末にGrand Prixの3戦目が長水路メートルコースで行われます。長水路コースへの移動とあって、アメリカのオリンピアンも続々とレース復帰を果たすようです。一方、学生組は、今週末にUCLAとの対抗戦を行い、短水路シーズンも終盤を迎えます。このUCLAとの対抗戦がPac-10 Conferenceの出場権を得る最後のチャンスで、テーパー組みとトレーニング組みに分かれての練習となりました。




 ここに来てSaloコーチ流のトレーニング計画は、アメリカの短水路シーズンのレーススケジュールに特化させた計画であると感じています。NCAAの出場枠、Pac-10 Conferenceの出場枠、それぞれの選考基準、エントリーの締め切りなどを考慮すると必然的に高強度トレーニングを継続的に課さなければいけない時期が生じてくるのだと思います。日本とアメリカのレーススケジュールは当然違いますので、アメリカでこうだから、日本でもこうしようが通じない部分もあると感じました。




 今日は、練習前にランチの買出しを頼まれ、学食へ。大学のコーチというのは恵まれていて、大学から毎月200ドルの校内パスが支給されるそうで、学内での飲食代、雑誌、文房具などに自由に使えるそうです。しかも繰り越し可能、、、そんなパスを持って、学食でピザだのコーヒーだのを買い込んでプールに戻ること14時30分。テーパー組みはダッシュ等々、トレーニング組みは、グループに特化した練習で、ひた泳ぐ。




 ロンググループでもずば抜けて練習が強い、オウス選手が火の噴くような練習を淡々とこなしていました。


Main Swim

3*300 @ 3'15" Cruise
1*100 @ 1'20" 1000's Pace
3*300 @ 3'00" Cruise
2*100 @ 1'20" 1000's Pace
3*300 @ 2'45" Cruise
3*100 @ 1'20" 1000's Pace


 さすが世界チャンプと言うべきか、ぺースを52秒~54秒、ラストは48秒で、それぞれ900Yのクルーズをサイクル内で泳いでいました。この練習を指定通りに泳げるのは、世界でもオウス選手くらいじゃないかと思います。1つの基準として、この練習をこなせる状態で、今週末のGrand Prixでどのくらいの記録を出して来るのかが楽しみであります。かなり1500mに狙いを定めたようなトレーニングが続いていますし、トレーニング期のレースとはいえ、彼の自己ベスト14分40秒を考慮して、14分50秒~55秒は期待してもいいのではないかと思います。もし15分が切れない状況があれば、このハードワークもまだまだ通過点に過ぎないようなことになるのかもしれません。





 一般的に日本では、無酸素性作業閾値を基準にしたラクテイトカーブをトレーニングの進捗判断としていると思います。縦軸に乳酸値、横軸に泳速を取り、閾値を含んだ右肩上がりの曲線を描くのが基本だと思います。一方、USCでは、最大出力を基準にして、縦軸にパワー、横軸に距離を取り、はっきりとした閾値を持たない、なだらかな右肩下がりのカーブを取るグラフを使う様です。特段、進捗テストのような形式はありませんが、何を基準にするかというのは全く逆の発想を持ちます。




 日本では、持久力の指標であるATが向上すればパフォーマンスが向上すると考えられていますが、こちらでは、パワーの向上がパフォーマンスの向上に関係すると考えられています。世界的なレースの高速化が謳われている中、求められてくる物も変わって来ているのかもしれません。





 久し振りにPubMedで文献検索をしてみると面白い論文を見つけました。ドイツの研究論文です。

『Volume vs. intensity in the training of competitive swimmers』
競泳トレーニングにおける量的、質的トレーニングの比較
Faude O, Meyer T, Scharhag J, Weins F, Urhausen A, Kindermann W.
International Journal of Sports Medicine. 2008 Nov;29(11):906-12. Epub 2008 Apr 17
Institute of Sports and Preventive Medicine, University of Saarland, Saarbrücken, Germany.




 要約を読んだだけですが、科学者間でも、量的トレーニングと質的トレーニングの比較検証を行っているようです。この研究では、明らかな違いはなかったようですが、今後どのような追加実験が行われて来るか楽しみなところです。いつの日か、どこかの研究者が科学的に質的トレーニングの優位性を証明する日が来るかもしれません。日本の研究者もこの辺の論文はいくつも読んでいるはずなので、日本でも質的トレーニングを提唱、実践してくる大学が出てくるかもしれません。



 今週はUCLA戦

090210.1

 Trojans(USC)対Bears(UCLA)。学生作のユニークな広告。館内に掲示されています。




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